2010年7月8日木曜日

梅雨の

季節です.ジメジメしています.


細田 守 (editor) / summer wars


2010 released

115 min

japan



oz と呼ばれる仮想空間が一般に用いられるようになった世間の話です.
主人公は数学オリンピック日本代表に成れそうなほどの数学天才.

ヒロインは学校のアイドル的存在.夏休みに彼女の依頼で田舎へ旅行.
世界を救うために仮想世界で彼女の親族と一致団結し闘う!

夏としての記号がふんだんに散りばめられ,お盆の集まりが思い浮かびます.
テーマは大家族と郷土への愛だと思います.



はてさて ai が仮想世界でインフラ制御をしている人のアカウントを盗み出し,
悪さをしだしたものだから現実世界もてんやわんや.

お婆ちゃんは現実世界に影響力ある人々に連絡をして,
旧家であるツテを生かして様々な人々を叱咤激励.

主人公もお婆ちゃんに刺激され,oz への進入用の暗号を解読.
人々の頑張りも有りお陰で一度は騒ぎが収まります.

されど,親玉である ai は消えていません.
そして,その ai を作ったのは親族の一人であるワビスケ.

お婆ちゃんは人様に迷惑を掛けた代物を作り出したワビスケを非難.
身内の恥は親族の恥.一家で打倒 ai を唱えます.

ところがお婆ちゃんは急死,お婆ちゃんの意思を汲み親族は頑張ります.
主人公も oz 内で最強を誇るカズマと協力して問題の解決に乗り出します.

カズマを中心に ai を追い詰めて行きます.
ですが,ai も乗っ取ったアカウントを利用し強大に成って行きます.

ai はより強い敵を求める様に人工衛星を操り,
核施設へと墜落させようとさせます.

それを阻止する為には ai に乗っ取られたアカウントを取り返すしかない.
おばあちゃんの訃報を知り ai 製作者のワビスケも駆けつけます.

ワビスケの助言を頼りに反撃として,世界中の人々のアカウントを借り,
ヒロインが花札で ai へと勝負を挑みます.

ヒロインは見事勝負に勝ち,アカウントを解放します.
しかし,ai は遊び相手を逃さないかの様に,
主人公達が集まる家へと人工衛星を墜落させようとします.

人工衛星は gps 情報を利用し姿勢制御を行っているという特性を逆手に取り,
gps 情報を書き換えるために主人公は暗号を解読し直撃を逃れさせます.

見事大団円.


--感想--------------------------------------------------------

映像としては古い日本家屋が良いです.
仮想現実世界の戦闘シーンも良いです.

ですがストーリーは個人的に面白く有りませんでした.
何が面白く無いのかも分かりませんでした.

一日使い,考えてみました.

別に大家族である必要は無いと云うのが一番の理由だと思いました.

ワビスケがお父さんで,お婆ちゃんがお母さんで,
ナツキとカズマと主人公が子供達.

こうした方が家族の結束力や家族愛に対しては伝わるのでは無いのかな.

本当にメインの五人以外の必要性が分からない.
大家族を出演させた必要性は何なのだろうか?

大家族で田舎.これらは郷愁を感じさせるための記号なのでしょう.

キャラクターに対してはヒロインのナツキがわがままです.
主人公が好きであり続ける部分が理解出来ませんでした.

ワビスケの家族,取り分けお婆ちゃんへの顔向けの為に,
何とかして世間的に認められたいという行動原理は理解できます.

ワビスケの作り出した ai が遊び相手を求める為に,
どんどんと行為をエスカレートさせていく事も理解出来ました.

カズマの苛められっこだったというコンプレックスと,
新しく生まれる妹を守りたいというという強さへの憧れも理解できます.

まとめると,夏の風物詩として家族と田舎が描かれ,
家族愛に対して別段メインの五人以外は必要ない.

夏休みの映画!というのは分かります.でもお正月でも良いです.
家族の映画!というのは分かります.でも核家族でも良いです.

家族を描いたのだから,家族間の確執も描いて欲しかったです.


   

0 件のコメント: